グレードの高いアンモライトとは

※この記事は2016年10月に公開した記事を再構成したものです。

オンラインショップ「プレシャスギャラリー」で販売されていた最も高価なアンモライトルース
282-17

コレクションクラス(特別) 130.80ct 商品番号 282-17
9,288,000円 (税込)
http://www.rarecoin-gallery.jp/SHOP/ar282-17_160926.html

結論から申し上げると、このルース(以下、「282-17」という。)は最高級品と呼べるようなグレードではなく、928万円の価値もありません。事実、同レベルのグレードのルースは、カナダ国内で5〜6万円で販売されています。
なぜ282-17は最高級品ではないのか。以下、御説明します。

カラット数はアンモライトの価値に影響しない

レアコインギャラリーの商品説明より
”最高級の『コレクションクラス』でも一カラットあたり(20カラット台)$330とあり得ない安い価格となっており、『プレミアムクラス』は一カラットあたり(20カラット台)$80程であり、こちらも異常に安く、目先の効く中国人が買占めに動きましても当然と言えば当然となります。”

ギャラリープレシャスでは”1カラットあたり幾ら”という算定をしている様ですが、アンモライトに関して言えば、カラット数はあまり意味がありません。アンモライトには母岩と呼ばれる部分があり、この母岩部分の重さもカラット数に含まれているからです。
アンモライトは重量でなくサイズで判断するべきなのです。
282-17はカラット数でこそ130.80ctとヘビー級ですが、サイズは5.94cm×4.13cmであり超巨大と称する程のものではありません。

美しさの点でも致命的な欠陥が

写真を見れば一目で分かりますが、282-17には全体的に網目状の太く黒い筋が広がっています。これらはLimoniteやIron Pyrite(黄鉄鉱)と呼ばれるナチュラルインクルージョンで、これ自体はグレードに影響を与えるものではありませんが、美しさという観点からはマイナスポイントとなってしまいます。少なくとも最高級品と呼ぶには相応しくありません。
ただ、LimoniteやIron Pyriteがあるルースでも、それが逆にEye Appealとなる場合もあります。以下の写真をご覧ください。

いかがでしょうか。282-17と同様、全体にLimoniteやIron Pyriteが広がっていますが、ステンドグラスのような美しいパターンとなっています。これらと比較すれば、282-17が美しさに欠け最高級品と呼べるルースでは無いことがご理解いただける思います。

282-17が最高級品の名に相応しくない理由はまだあります。 虹のような色彩を放つアンモライトは、角度によって発色が変化する(ように見える)特徴を持ちます(遊色効果)。一方、角度によっては色彩が暗く陰に入ったかのようにも見えます。この陰になる角度が少ないほどアンモライトとしての評価は高くなります。 282-17の場合はどうなのでしょうか。
ギャラリープレシャスはYoutubeに282-17の動画をアップしていますので、観てみましょう。
いかがでしょうか。手に持って角度を変えているシーンでは直ぐにルースが暗くなってしまうのがお分かり頂けるかと思います。
最高級品のルースはこの暗く見える角度が極めて少なく、282-17はこの点からも最高級品であるとは言い難いのです。
本物の最高級アンモライトならば900万円位するのでは?と思われる方もいるかもしれませんが、実際はそのようなことはなく、高くても10〜20万円が相場です。900万円あったら素晴らしいアンモライト完全体を購入してもまだお釣りが出ます。

アンモライトはカナダ・アルバート州で採掘される奇跡の美しさをもった宝石ですが、決して何十万、何百万円もするものではありません。また、和田氏がしきりに比較対象として紹介しているパライバトルマリンのような急激な価格上昇をすることもないでしょう。間違っても、投資や資産保全の対象になるとそそのかされて、高額購入なさりませぬよう、ご注意ください。

コメント

  • コメント (1)

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    • POTE
    • 2017年 1月 25日

    縦5.94cm×横4.13cm で、900万円って・・・
    ふっかけるにもほどがありますね。
    相場の100倍で売ったら・・・どんだけ儲かるのでしょう?

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